ガールズバーは許可が必要?業態によって異なる風営法の扱い

~知らずに無許可営業になる前に、正しい知識を~

「ガールズバーって風俗営業許可が必要なの?」
「うちはカウンター越しだから大丈夫でしょ?」
このようなご相談を多くいただきます。

実は、「ガールズバー」という呼び名自体は法律上の分類ではなく、業態をぼかした商業用語にすぎません。風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)では、“実際の営業実態”によって許可の要否が判断されるのです。

このコラムでは、ガールズバーに必要な許可の種類や、風営法上の判断基準、無許可営業のリスクについて、わかりやすくご紹介します。


■ ガールズバーに必要な「許可」or「届出」は業態で決まる

まず、ガールズバーは大きく2つのパターンに分けられます。

業態必要な手続き具体例
接待なし深夜酒類提供飲食店の届出(風営法第33条)カウンター越しに接客、座らない、親密な会話なし
接待あり風俗営業許可(1号営業)※所轄警察の審査あり隣に座る、お酌をする、談笑・カラオケで盛り上げる

■ 接待とは何か?風営法上の定義がカギ

風営法でいう“接待”とは、単なる接客を超えた行為を指します。
以下のような行動が「接待」と認定される可能性があります:

  • お客様の隣に座る(カウンター越しでない)
  • お酒をついであげる
  • 名前を覚えて親密な会話をする
  • カラオケでデュエットをする
  • ボディタッチなどの親密な接触

たとえカウンター越しの接客でも、会話の内容・時間・態度が親密すぎると「実質的な接待」と見なされる場合があります。


■ 「許可不要」と思って開業 → 警察から指導が入る例も

実際に多いのが、「届出だけでOKと思って営業していたら、警察から風俗営業に該当すると指摘された」というケース。

よくある例

  • 女の子が勝手にお客様の横に回り込んで座ってしまった
  • 客との会話が恋愛トーク・個人情報交換レベルにまで発展
  • カラオケで一緒に歌いながら手をつないでいた

こうした行為が継続的に行われていた場合、「実態として接待を行っていた=風俗営業を無許可で行っていた」と判断され、是正指導や営業停止、罰則の対象になることがあります。


■ 許可を取れば安心?風俗営業許可の注意点

風俗営業許可を取得すれば、接待行為は可能になります。ただし注意すべき点があります:

営業時間の制限

→ 風俗営業は原則として深夜0時以降の営業は不可です。
例外は条例によって多少異なりますが、24時以降の営業はできません。

営業場所の制限(用途地域)

→ 学校や病院の近く、住居専用地域などではそもそも営業が許可されないエリアもあります。事前に用途地域の調査が必須です。

図面作成・店舗構造の基準

→ 照度(明るさ)・客室の見通し・個室の有無など厳しい構造要件が定められています。


■ 許可を取らずに営業するとどうなる?

無許可で風俗営業に該当する行為をしていた場合、以下のような罰則を受ける可能性があります:

  • 営業停止処分
  • 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 風俗営業許可の再取得が困難になる
  • 警察の立入検査や顧客への調査など、営業継続への悪影響

一度でも「違法営業の経歴」が残ると、今後の許可申請や店舗展開にも大きな支障が出ます。最悪の場合、業界全体から信用を失うことも


■ 開業前に行政書士へ相談するのが安心

ガールズバーのように「業態の線引きが微妙」なケースでは、開業前に専門家へ相談することが最も確実な方法です。

当事務所では、以下のようなサポートが可能です

  • 営業形態のヒアリングと法的リスクの判断
  • 風俗営業許可 or 深夜酒類提供届出のどちらが必要かをアドバイス
  • 物件選定時の用途地域チェック
  • 店舗レイアウト・図面作成支援
  • 警察署との折衝や書類提出の代行

まとめ:名称ではなく「実態」で判断されるのが風営法

ガールズバーは、「風俗営業許可が必要なケース」と「深夜酒類提供飲食店の届出で足りるケース」があります。違いは一言で言えば:

「接待」をするなら許可が必要。しないなら届出でOK。

重要なのは、看板に何と書いてあるかではなく、実際の営業内容で判断されるという点です。

少しでも「接待になるかも?」という要素がある場合は、トラブルを防ぐためにも、事前に専門家へご相談されることを強くおすすめします。

この記事を書いた人

岐阜県行政書士会に所属の行政書士です!
資格予備校で公務員講座専任講師も行っております。 
元役場職員の行政の視点からお客様問題解決を図ります!